夏休みアクティビティ③【香道(こうどう)】

7月27日(水)、香道(こうどう)アクティビティを行いました。

香道ワークショップ

皆さんは、『香道(こうどう)』をご存知でしょうか?

『香道(こうどう)』とは、日本の三大芸道(茶道・華道・香道)の1つです。昔から決められているお作法で、香木を焚いて香りを楽しみます。この夏、モコプラでは、嶋田華子先生をお迎えして、『香道(こうどう)』のワークショップが開かれました。

目次

当日の様子

ワークショップ当日、先生は、子ども達の使う和紙や、香木を焚いて準備を進めます。

お教室の中は、すでにいつもと違う良い香りに包まれています。

男の子7名、女の子9名、16名の子ども達が列になって、お教室に入ってきました。

それぞれが好きな和紙を選んで椅子に座ります。いつもと違う良い匂いと、なんとなく厳かな雰囲気に、子ども達の背筋もピンと伸びるようです。

和紙を選ぶ様子1
和紙を選ぶ様子2

嶋田先生からのお話

★香りって、なんだろう?

★平安時代は、どのように香りが使われたのかな?

★戦国武将は、気持ちを落ち着ける為に、鎧の中に匂い袋を忍ばせていたのですよ。

低学年の子ども達には、ちょっと難しい歴史の話です。平安時代や戦国時代がわかりません。

それでも、子ども達なりに理解しようと真剣に聞いています。スタッフも時代の話をサポートします。

先生が今日の為に用意してくれた、ノートに、聞いた話を熱心に書いている子もいます。

その間に、お教室では、先生が予め焚いてくれた2種類の香木から良い香りが漂ってきました。香木は、全部で6種類あるそうです。

今日は、「伽羅」と「佐曽羅」の香りを聞いてみましょう。

どうして香りを「きく」と言うのでしょうか?

『聞く』という言葉には、身体感覚を研ぎ澄まして微妙な変化を感じ取る、聞き『分ける』という意味合いがあります。「聞」の文字には匂いをかぐという意味が含まれていることから、江戸時代以降に、香に関する場合に限って「きく」と言い始めたようです。

さあ、みんなで順番に、「伽羅」と「佐曽羅」の香りを聞いてみましょう。

「良い匂い〜」「トイレの匂い!」「ちょっと、この匂いは無理だ…」

様々な感想が飛び交います。

日常で、なかなか「聞く」事のない香りですものね。 貴重な体験です。

匂い袋作り

匂い袋の中には、おもに何が入っているの?

「白檀」木の中心と根だけに爽やかな香りがある

「丁字」虫除け・グローブという名前で料理に使われる甘い香り

「龍脳」虫除け・墨に使われるツンとした香り

虫除けの香りは、夏にピッタリですね。

茶葉を入れる袋に、自分達で好きな量を詰めます。その袋を、選んだ和紙で丁寧に包んだら完成です!

欲張ってたくさん入れすぎて、こぼれてしまう子や、和紙の中に上手く収まらない子もいますが、ほとんどの子が、上手に作る事が出来ました。

何度も匂いを聞いて、満足そうな笑顔です。

和紙選び
匂い袋作り

栞作り

次は、栞です。紙に飾るシールやリボンを自分達で選びます。

先生が作ってくれたお手本を見ながら、思い思いのデザインで完成させました。

そこに、先生が、ヒノキの香りを染み込ませてくれます。

思わず、「お風呂の匂いがする〜!」と言った声が聞こえます。

2つずつ作成した栞。

2つとも自分で使う子もいれば、お父さんやお母さんにプレゼントする子もいるかもしれませんね。プレゼントになる位、センスの良い栞がたくさん出来ました!

ヒノキの爽やかな香りは、この夏の思い出として、子ども達の記憶に残る事でしょう。

栞作り1
栞作り2

さいごに

日々、様々な匂いを嗅ぎながら、生活をしていますが、改めて、〜香りを聞く〜体験。

伝統芸道でありながら、新鮮!!

子ども達もスタッフも、心穏やかなひと時を過ごす事が出来ました。


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記事監修者 橋本直子

執筆監修者 橋本直子(はしもと なおこ)

株式会社MOCOPLA代表取締役
一般社団法人日本教育メソッド研究機構(JEMRO)監事

教育実習時に教師は向いていないと思い、一般企業勤務後に寿退社。子育ての中で、子どもが言葉や数量感覚を獲得していく過程が面白く「子どもって面白い!育つとは?」と興味を持つ。行列ができる塾を経営しながら、男子3人を育てあげる。塾では高校生に数Ⅲまで指導していた理系女史。

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