子ども達の持つ力②
モコプラには、様々なルールがあります。
先生達が決めたルールもあれば、子ども達自身で決めた遊びのルールもあります。
みんなが快適に過ごす為のルールです。
目次
ある日の出来事
その中に、「折り紙は1日3枚まで」というルールがあります。
1人がたくさん使ってしまうと、なくなってしまって、遊べない子が出てくるからです。
ある日、小学校1年生の男の子A君が、3年生の女の子B子ちゃんに、そのルールを注意されました。
「1日3枚までって決まっているのに、それ以上使ってはダメだよ」
その途端、A君は泣き出してしまいました。泣きながら、自分が折った作品をビリビリに破いています。
B子ちゃんは、困っています。
間違った事を言ってないし、怒ったわけでもないのに、泣かれてしまったからです。
傍にいたスタッフは、B子ちゃんに言います。
「ルールを教えてくれてありがとう。A君の事は、先生に任せて大丈夫だから、遊びに戻って良いわよ。」
任せて!とは言ったものの、A君は泣き続けていて、どんな言葉も全く耳に入りません。 これは、困りました…。
少し、一人にしておいた方が良いのかな?
そう思っていたら、いつの間にか、1年生の女の子C子ちゃんと、2年生の男の子D君が傍に寄ってきました。
C子ちゃんは、B子ちゃんとの会話を聞いていたようです。
「B子ちゃんは、間違った事は言ってないけど、言い方が、A君にとっては強く感じる言い方だったんだと思う」
そう言って、C子ちゃんはA君の背中を、D君はA君の頭を撫でたのです。
その途端!A君は、今までより激しく泣き出しました。みんなが振り返るくらいの大泣きです。
さて、これは、どーしましょう。。。
スタッフは、C子ちゃんとD君に聞きます。
「もし2人がA君だったら、2人は放っておいて欲しい?それともしばらくは、こうやってお友達が傍にいてくれた方が嬉しい?」
「もちろん、お友達にそばにいてもらいたい!」
2人とも、同じ意見です!そうだよね。だから、2人は傍に来てくれたのだよね。納得です。
A君の泣き声も、すこし小さくなってきました。
「ありがとう。」
スタッフは、心優しい2人に任せて、この場を少し離れてみることにしました。
少しして、スタッフが戻った時、A君の顔には笑顔が戻っていました。
さいごに
モコプラの子ども達は、学年も性別も超えて、お互いに注意しあったり、いたわりあったり…。
そうやって他者と関わり合いながら、日々の遊びをより豊かなものにしています。
・ルールを教える
・伝え方に気をつける
・傷ついた人には寄り添う
大人になっても必要な配慮ですが、スタッフが教えたわけでありません。
子どもたちが自発的に、とっている行動です。
日々の生活の中で、今日のような出来事を繰り返し体験する事で、高いコミニュケーション能力が育まれていきます。変化の激しい時代・正解がない時代を生きる子どもたちにとって重要な“コミュニケーション能力”。
MOCOPLAで育んでいる能力の一つです。